家族登山日記


H12.5.5 岡山森林公園

 連休の1日,家族で県北の森林公園に行って来ました。たくさんの人でした。人気があるんですね。駐車場も何ヶ所かあるんですが,小さいものなので,すぐに一杯になってしまいます。ゆっくり楽しむためには,早めに到着するようにしたいものです。

 まだ新緑には早かったようですが,それでもなかなかいい味わいです。ただ,人が多いので,時間帯をずらすか,平日に来るしかないです。

 高原にぽっかり空いた湿地,盆地のようで楽な散歩が出来ます。座禅草や水芭蕉が色を添えていました。公園内を流れる渓流はもちろん禁漁区で,イワナやアマゴが泳ぐ姿が見られます。ただ,川底にご飯粒が沈んでいたのはいけませんね。誰かが餌として投げたのでしょうか?水温が低いのでなかなか分解されないし,魚は食べないし,見た目も悪いし,汚染の原因にもなります。止めましょう!

 うっかりして昼食をもってこなかったもので,娘がハンガーノックになり,そうそうに帰途につきました。次回は稜線に立ちたいものです。白馬岳登山以来,妻が山歩きをしたがっているので,チャンスかなと思います。老後の夫婦の楽しみとしてね。

 「たたら」は「もののけ姫」で有名になったでしょうか。しかし,中国地方ではあちこちにその跡があります。良質な鉄を作って長船の刀剣技術につながるのでしょうか。吉井川を下って。


 子供が小学校1年生に上がるときに,その記念として大きな山に登ろうと思いつきました。そもそも,女房と新婚登山したのが,南アルプスの北岳で,翌年は北アルプス!と張り切っていましたが,すぐおめでたでその夢は叶わなかったのが遠因だと思います。

 長男は1年生の6月に虫垂炎で,腹膜炎も併発したのですが元気になったので富士山に登りました。この時は無理かな?!と慎重に行ったので,実にスムーズに登れました。この登山中,ちょうどペルセウス流星群が極大で,さらに滅多にない大気の安定(山の陰で隠れた太陽の紅炎が肉眼で見られた)で素晴らしい展望がありました。

 次男は,長男と年子で,3人で南アルプスの仙丈ケ岳に登りました。この時は,台風の直撃を受け,広河原小屋で1日の停滞をしました。古い広河原小屋が台風による増水で流された直後に広河原に入山したことがあり,そのすさまじさを知っているだけに,「増水したらどこへ逃げるか?」なんて考えていました。
 翌日は天気は回復しましたが不安定でした。バスは通らなかったので北沢峠まで親子3人で,林道にまでザアザア流れる流水を蹴散らして楽しく歩けました。

 3泊目は馬の背ヒュッテでしたが,深夜泊まり客の一人が呻きだして大騒動になったことも懐かしい思い出です。彼はやはり子供連れでしたので,「おれもこんなになったら大変だな」などと真剣に考えました。
 寝不足の私とは逆に子供たちは快調で,頂上こそは霧の中でしたが楽しい思い出になりました。

 長女が入学したときは,家族登山ということで北アルプスの白馬岳に登りました。一般的には大雪渓を登りに使うのですが,慣れないメンバーですので,リフトやケーブルカーを目一杯に利用して,高度を稼ぐということで,栂池から登ることにしました。幸いなことにそのシーズンの1日前(?)から動き始めたというケーブルカーで一気に栂池まで到着。少々歩いて栂池ヒュッテに泊まりました。5人で1部屋を使わせてもらいました。
 時間が余ったので,栂池の湿原を散策すると,次男が流れの中に岩魚を発見。こんなところにもいるんだなと感心しました。ヒュッテは最高の雰囲気で,食事も満足。しかし,隣の部屋に同宿したグループが深夜まで騒いで眠りにくかったのが残念です。便利ということは,そういう連中も来るということですね。

 翌日は早めに出発。しかし,前日さほど体を動かしていないためか,10分しないうちに女房がダウン。子供たちは元気。空身にしてやって騙し騙しにゆっくり登るにつれてペースをつかみだしました。乗鞍岳の登りの手前の湿地帯でオコジョに出会い,みんな楽しみました。この登りもクリア。雪渓で楽しんで乗鞍岳頂上。ところが,長女がここからダウン。湖の小屋までのガラガラの下りをおんぶして降りました。
 ここで昼食。長女の好きなものを食べたり飲んだりすると,元気回復。ハンガーノックだったようです。肉体的にも精神的にも。ヘリコプターで荷揚げしているのを見て,みんなびっくり。やっぱり北アルプスですね。

 ここからは稜線散歩です。天気はよいのですが,2700m以上くらいから雲の中です。すんなりピークを越えていきましたが,分岐をすぎた頃から雲の中に入り,急に風が強くなってきたので,急遽登山道の脇のへこみに風を避けて避難。みんなの行き倒れのような写真が残りました。この大休憩で元気を回復し,途中コマクサの群落を堪能しながら,思いもかけぬようなぽっと出の白馬頂上到着。記念写真を撮って,即小屋へ。

 白馬頂上小屋はマンモス小屋です。しかし,小屋としての雰囲気は十分ですね。食事も良かった。ただ,私はデザートを食べずに下膳してしまい,現在でも悔しい思いと,家族の笑いもののタネになっています。

 長女をトイレに起こしたときに夜空を見ると,朝の好天を約束するような最高の星空でした。ところが,夜が明けてみると斜面をはい上がってくる湿った霧と風でした。再度頂上に登る気持ちも失せて,早々に下山することにしました。ところが,大雪渓の降り口あたりから急に霧は晴れてきました。昨日同様,一定の高度からの雲だったのでしょう。雨が降る」という緊張感がなくなって,楽しい大雪渓下りの始まりです。簡易アイゼンは借りませんでした。長女は私が手を引き,他の3人は自力で下ります。みんな尻セードという状況で下っていきました。私は,どんどん滑っていこうとする娘を引き止めるのに苦労しました。途中1カ所傾斜が急で先が見えず緊張しましたが,どうにかみんな無事にクリヤーしました。アイゼンなしで無謀かなと思いましたが,がちっと止まってしまうと,膝の負担が大きすぎて歩けなくなるかとも思います。どうなんでしょうね?登りは履いた方がいいとは思いますが。

 男の子2人はこの後,中学校へ入学してしまい,登山どころではないサッカー漬けになってしまいました。娘は登山大好きになってしまい,大山(おおやまでなく,だいせん)に登ったり富士山に登ったりしました。しかしこの長女も水泳に凝ってしまいました。

 一方,20代で北岳に登った女房は,久しぶりの大きな山に登ったのですが,「2度と山なんかには登らない!!」と強く意志表示しています。よっぽど大雪渓下りの,筋肉痛という後遺症に苦しんだようです。というわけで,子どもが小学校の時代だけの家族登山です。


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