筑波山


 百名山の一つ,筑波山に登ってきました。「900m弱」ということで宿泊しているところから歩いていきました。筑波神社まで,途中「つくば道」をたどって2時間半かかった。これが失敗その1。

 だいたい,標高というのは登る高さとは関係がないと考えねばならない。標高差が大事なのだ。(不正確だと思われる観光地図で)筑波神社あたりが300m位だから,570m登らねばならない。そしてその水平距離が1.7kmだ。あの丹沢の大倉尾根が標高差が1200mで,水平距離が5.7km位だから(本当かな?),急だということである。低い山は(砂場の砂山を除いて)勾配が急なのだ。これを無視したのが失敗その2。

 ともあれ,面白い岩が多いというので,神社に参拝後,女体山を巻く道を取りました。つつじヶ丘からの尾根道を登ろうと考えたのです。登りはじめが8時半と早かったために,気分の良い落ち着いたなだらかな道でペースをつかむことができました。といってもすでに2時間半歩いているので,関係ないか。

 道々,茸取りの人たちに会いました。私もコンビニの袋(デイパックぐらい持って来いよナ)にリンゴとパンなんか入れて膨らんでいたので間違われたようでした。ただ,なだらかであるだけに,誰でも歩くということか,ゴミが散乱していたのは興ざめでしたね。

 つつじヶ丘には駐車場があるので,そこから登る人も多く,賑やかになります。家族連れや,夫婦連れ,恋人同士等々。軽登山靴履いた人もいれば,ハイヒールの人もいます。まあ,そんなもんでしょう。しかし,相変わらず,子供たちの元気の良いのには驚かされますね。ハンガーノックにならない程度の登り時間だから,脚力あたりの体重の小さい子供は有利なんですね。もっとも,それを真に受けて,大きな山に行ったときに我が儘ペースをさせると危ういので注意しましょう。

 このコースは途中までとても眺めがいいし,アップダウンも少々あり,樹林帯になったら面白いいろいろな大岩があるので,子供連れで登るにはこのコースがいいでしょう。

 まあまあのアルバイトで,女体山に着きました。ここへくるとケーブルカー山頂駅からの観光客が俄然多くなるので,込み合ってきます。頂上は岩山で,良く切れ落ちているだけに眺めは最高ですよ。男体山より格上といったところ。

 で,次に男体山を目指すわけですが,厳しい登りですがアルバイトはたいしたことなくすぐに頂上です。でも,その間の御幸ヶ原が人のにぎわいで一杯です。これについてはノーコメント。

右:男体山
下:女体山

 実はここまでに右膝の古傷が痛みだしたのと,体重が以前より10kg増えたのに運動をしていなかったがために,軽い靴(これが失敗その3。宿舎には軽登山靴を持ってきていた)で支えられなかったのでしょうか,右くるぶしの下が痛み出していました。で,下りはケーブルカーをと考えましたが,「そんなんでどうする!」という浅はかな檄で,登山道を下りました。これが失敗その4。どうにか下ったものの,今は最悪です。

 それでも,この下りはかなりの急傾斜ですが,落ち着いたいい道です。百名山になるべくしてなった登山道でしょうね。大きな針葉樹がそこかしこにあります。ちょっと高尾に似た雰囲気があります。道は細いけど。

下を向いても大木
上を向いても大木

 下山すると,そこは今日出発した筑波神社。そのころとは打って変わった人の数です。晴れ着を着た子供に千歳飴持たせて写真を写している若夫婦がいました。結構伝統的なんですね。
 登山雑誌社が毎年夏版を出していますが,偶然にも両方に筑波山のことが書いてありました。まさか登るとは思わなかったので,しっかり読んでいなかったのが残念でした。確かどちらかに,「けんちんうどん・そば」の美味しい店を載せていたのですが,私は,その「けんちんうどん・そば」の名前しか覚えていなかったのです。で,そのへんのどこかで食べてしまいました。美味しかったけれど,高かったですね。
 観光客も沢山です。車が渋滞していました。私の風体もおかしなものですが。帰りはもう歩けなかったので,筑波駅(昔は関東鉄道の駅だったのですね。今は廃線になったようですが)からバスで宿舎まで帰りました。

 しかし,ここで敢えて言いたい。「つくば道」や帰りの筑波駅までの道に,沢山の離れ犬がウロウロしていたのだが,この辺の人は,犬を放し飼いしているんだろうか。物騒でならない。車で行く人ばかりではあるまいに。

 ともあれ,なかなかの1日でした。


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