ドライフライフィッシング08年度


7/26

 南アルプスの仙丈に登った帰り,いつものように,といっても2回目だが,小黒川を釣ってみた。仙流荘のバス乗り場に入漁券は売っている。千円。情報はあまり得られないので,自分で釣り歩くしかない。

 左の写真は北沢峠に行くときにバスが渡る小黒川本流にかかる橋だ。その直ぐ下流で仙丈に突き上げる支流が黒川。先行者の足跡がたくさんある上,獣の足跡もたくさんあったので,渓相は最高だったが,本流に戻ることにした。

 本流は大きな堰堤で頻繁に断ち切られる。これでは,放流に頼らざるを得ない。素晴らしい渓相で,岩魚を期待するが小さいアマゴが主だ。もっとも,こんなにいい天気ではなかなかフライには反応しない。水量の多いいい渓相なので,夕まずめには大型が反応することだろう。けれど,そんな釣りは好みでない。

 今回,珍しくヒットした。一番下の石の向こう側,流れがこの岩にあたるところでエサを待っていたのだろう,ほぼ向こう合わせの17cmアマゴだった。

 写真右上には自動車が写るほど林道は近いし,良い渓相なもんだから川遊びに興じる親子連れが多い。この環境では釣れることは難しい。

 思わぬ収穫があった。大ムラサキをゲットした。といっても,水没していたのを救ったのだ。間近で生きているのを見るのは初めて。温かい岩の上で乾かしたが,飛び立てただろうか?

 以前,角川で身の回りを飛び回るムラサキの輝きを手づかみしたところ,コムラサキであった経験があるが,これで大小のムラサキを手にしたことになる。


7/19

 梅雨が明けて,天気がいいものだからカーティスクリークに出かけた。こういう天候の時は,上流の渓相がいかにも渓らしいところがいい。そんなに早い出漁ではなかったので,既に帰ったようではあるが,先行者があったようだ。

 渓は気分がいいのだけれど,蜘蛛の巣が邪魔をする。偏光グラスをかけているので,蜘蛛の巣も見えない。

 開けたザラ瀬でヒットしたのは,久しぶりの岩魚。チビだったけれど,有り難い。この後に更に小さな岩魚をヒットした。この渓にもまだ岩魚が健在であることを知っただけでも大きな収穫だ。

 木々に覆われて,天気はいいのだが渓は暗い。偏光レンズをかけているものだから尚更だ。暗くならない偏光グラスが必要だ,年寄りには。

 光の巡り具合が良かったので,渓の中も撮影してみた。濁りはなかったが,画角が狭いので思うとおりには撮れない。来年は28mmのレンズを持つペンタックスのW60を購入するかな。

 以前から撮影してみたかった,滝の写真。マニュアル撮影ができるコンパクトデジカメを入手していたので持参している。防水でないので渓で転倒しないように注意して遡行した甲斐があった。

 目指していた滝。ミニ三脚で固定しながら,1/2秒ほどの露出で撮影。糸のような流れが再現できたが,縮小してしまうと感じが出ないので,多少大きめのサイズで掲載。

 釣りをする為だけに渓に入るのはもったいない。堅牢な三脚と季節や光の巡る時間を考えて撮影だけのために入るのも趣がある。その時は,ベンチやコーヒーを煎れる道具も持ってこよう。


7/13

 1ヶ月以上も渓に入っていなかったというのは意外だ。禁断症状も出なかった。

 相変わらず水量は豊富だったため,入渓するところに困った。あちこちをウロウロしたあげく,竹林の藪を強行突破した。大体の地形は把握していたので,初めてのルートだったが,いい具合に渓に出ることが出来た。

 予想通り,先行者どころかしばらくの間は釣り人は入らなかったようで,小型ではあるがポイントでヒットした。目で見ると澄んで綺麗な水だが,撮影すると濁りがあるのが分かる。

 絶好のポイントで20cmが出た。この後も,しばらくは大らかに出てくれる。

 一通りつり上がったところで,車に戻った。12時前だったので納竿とし,水場まで下ってランチとした。以前のようにガリガリ釣る必要が無くなったのだ。


5/31

 前回にはウエダーを忘れて冷たい思いをしたので,用意は周到にした。しかしこういうときに限って釣果は良くない。もっとも最近は釣果を期待しないので,負け惜しみでなく,渓相を楽しめればそれで良い。

 このアマゴは釣り上げたときにショックでか仮死状態になってしまった。流れの中で魚体を前後する人工呼吸を施し,エラの直ぐ後ろあたりにある心臓をマッサージしてようやく意識を戻し,渓流に返した。

 集中力が今ひとつ不足して,雑な釣りになっていた。もう1尾上げたところで釣りを止めた。


4/26

 せっかく探し出したウェダーを玄関に忘れてしまってきた。気がついたのは釣り場についたとき。仕方なく,履いていった靴のまま渓に入った。冷たさにジンジンきた。

 前回入ったところに入渓したが,相変わらず水量は多いし,水も冷たいので反応はほとんどなかった。

 それでもようやく1尾上げたが,細身だった。あとはミニのアマゴ達だった。

 仕方なく下流に転進した。下流だけに水温は若干上昇していたようだ。足への刺激が少々和らいでいたのだ。この転進は大正解だったようで,ポイントごとにアマゴが出た。竿抜けという現象だろう。

 最初の1投目で22cm級を逃した。それでも20cm級はヒットした。100mほどの遡行でポイントごとにライズがあり,数が出た。これからもっと気温が上昇してからが楽しみだ。

 釣り場に行く途中の国道に附属している温度計が,4度や2度を示していた。故障かと思ったが,どうやら正しかったようだ。釣り場は寒かった。


4/20

 今年初めての釣行に出かけた。先日降った雨で大分増水していた。濁りはなかったので,フライを流してみたところ反応はあった。しかし冬の間に錆び付いた腕は反応鈍く合わせることは出来なかった。同伴者もいて,そんなに釣りに拘ることもなかったので緊張感もなく,意欲もなかったのかもしれない。

 また,次回ということか。

 番外だが,上斎原のいっぷく亭で定食を食べた。山菜天ぷらが美味だった。アマゴの塩焼きも,養殖とはいいながら赤身になっておらず,炭火で焼いていることもあってとてもいい味だった。